セイヨウニンジンボク
地中海沿岸域に広く分布しているクマツズラ科の低木で、香の良い有用植物として古代から利用されていました。
そのため、この植物にまつわる神話や伝説がいろいろと知られています。
例えば、オリンポスの火を盗んでゼウスの怒りにふれコーカサスの山頂に鎖で繋がれたプロメテウスは、ヘラクレスに救い出されたときその苦しみを忘れないためセイヨウニンジンボクのしなやか枝で編んだ冠を被ったといいます。
そして、ゼウスの妻ヘラはこの木の下で生まれたと伝えられサモス島のヘラの神殿の入口にも植えられています。
またディオスコリデスの『薬物誌』にはその薬効と共に、大地の女神ケレスの生贄の儀式で貞節な既婚の婦人達がこの木の枝を生贄の子羊の下に敷いたという習俗が紹介されています。種小名のagnusはこの羊の意味で、castusは貞節を意味します。
修道士の胡椒(Monk's Pepper) とも呼ばれますが、これは実が胡椒に代用されたことがあったからだそうです。
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